山鹿エリア 歴史・文化

鍋田横穴群

なべたよこあなぐん

古代アートを間近で感じてみよう

菊池川の支流、岩野川にかかる鍋田橋のたもとと、岩野川西岸の阿蘇溶岩の断崖(国道443号線沿い)に、たくさんの横穴が見えます。これらを鍋田横穴群といい、古墳時代後期(今から約1400年前)に作られた群集墓です。鍋田には阿蘇大噴火でできた溶岩(阿蘇凝結熔解岩)が露頭している場所があり、古墳時代の人々はここに横方向の穴を掘って、お墓としました。

約500メートルの間に確認されているだけで総数61基。肥後の古墳時代の最後(7世紀)を飾る豪族達の墓といわれ、国指定史跡になったのは古く、大正11年です。形も大きさも、入口の縁飾りも様々で、その違いを見較べながら散策するのも楽しいものです。

61基ある横穴のうちの12基の外壁には、色々なモチーフの装飾がほどこされています。この中で、最も規模が大きく、壁面に被葬者の生前の様子を語りかけてくるようなレリーフを持つお墓が、27号墓です。

まず、その左外壁には、両手を開き足を広げた大の字形の人物像が目に付きます。ノミの痕が力強く、この墓室の番兵の姿と思われます。その左下方に向かって、矛(ほこ)や鞆(とも:弓の弦はじきを防ぐ革製の弓具)、刀子や矢を入れた大小の靫(ゆぎ)、馬、盾などの絵が彫られています。

これは、流域を支配する首長(王者)としてのステイタスを記した墓誌に当たり、同時に外敵や悪霊から死者を護る鎮魂の構図と考えられるようです。

山鹿市内では、このほか長岩横穴群や城横穴群など多数の横穴群が点在していますが、鍋田横穴群はわが国の装飾横穴の代表格と言えます。

この周辺は、「鍋田いこいの森」公園として整備されており、遊歩道もあって自由に見学することができます。古墳時代の人々の芸術を間近に感じてみませんか。

施設情報

所在地 〒861-0541 山鹿市鍋田
駐車場

8台

交通アクセス

九州産交南関経由瀬高行 鍋田下車 徒歩1分

所在地Map

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