「ふるさと納税」山鹿市のおすすめ返礼品紹介③〜鹿本町のお米「庄の夢」〜

■「庄の夢」水と米づくりを未来に託す

今回ご紹介するお米「庄の夢」が生まれるのは、鹿本町の庄(しょう)地区。

朝陽で金色に輝く稲穂が広がる、ちょうど稲刈りのシーズンに生産者さんを訪ねました。

山鹿の中でも米どころとして有名な鹿本町は、遠くに八方ヶ岳を望み、夏は緑豊かに、秋は黄金色の田園風景が広がるのどかな景観が魅力です。

矢谷渓谷や上内田川、木野川を通じ大地を潤す豊かな水が菊池川に注ぎます。

お話しをしてくださったのは農事組合法人「庄の夢」芹川理事。

このあたりは、高橋地区なら高橋神社というように、その地域ごとに名前を冠した神社がありますが、庄地区のお宮だけは「米島八幡宮」といい、なぜか地域名の「庄」ではなく「米」の名前がつきます。

その昔は酒米の産地としても有名だったそうで、神社の名前からもお米との由来の深い特別な地域だったと考えられています。

「4kmほど北に「庄堰」という堰(せき)がありますが、先人たちが庄地区のお米づくりのために確保した水路があり、先人たちの知恵と努力によって今でもこの地域に豊かな水が運ばれるんですよ」

水資源は貴重なもので、その水路の歴史は数百年にも遡ると言います。

庄地区には代々続く米農家が多く、今年は熊本県の「献穀斎田」にも選ばれました。

毎年47都道府県から天皇陛下に献上されるお米の産地が決められますが、その選定には1年を要し、完全無施肥、無農薬の米づくりはもちろん、その地区の協力体制なども加味された審査が行われます。

地域としてもとても名誉なことで、伝統的な神事も執り行われ、収穫した米は11月23日の皇室行事「新嘗祭(にいなめさい)」へと納められます。

■おいしいお米の秘密

春、田植え前には1面にクリムソンクローバーを植え、緑肥としてすき込みます。

クリムゾンクローバーは別名ストロベリーキャンドルとも呼ばれ空気中の窒素を固定して根に根粒菌を蓄えるため、豊かな土壌ができ、反当りの収穫量も増えるといいます。

「化学肥料を極端に少なくし、農薬散布はウンカ対策で8月に1回だけ、あくまで自然の力をベースに、おいしいお米を作ること」

さらに土に与那国島の化石サンゴをまくことで、土壌のミネラル分を補い、くたびれた土を回復させ、元の力を取り戻します。

この数万年前の化石サンゴには74種類ものミネラル分があると言われています。

「導入前は職員全員で与那国島に現地視察にも行きましたよ」

北海道や東北のお米全盛の時代ですが、それに負けないおいしいお米と評判の「庄の夢」。

コロナ以前までは東京での試食販売にも力を入れて少しずつファンを掴んできたといいます。

関東の販売店では店員さんにもファンになってもらうこと、九州の遠いところで作る米なので「まずは売り手の方にもおいしいと思ってもらわないと、そこが大事ですね。」

後継者不足や地域の問題など課題は多く、皆の意見が100%同じにはならないですが、平成25年の10月に法人化してから、田植え機やコンバインも集約して法人で運営することにより米農家の抱える価格下落の課題と向き合ってきました。

地域の田んぼで地元の高校生の研修や実習で交流も行い、農業の大切さを伝えるとともに、この豊かな土地を子々孫々に伝えていけるように取り組んでいます。

「東京への販路に充分なお米を出荷できる体制を整えたうえ、食用米以外にWCSなど飼料米、米粉、麦なども計画的に栽培をすすめ、現在は酒米も手がけます」

土本来の力を利用して土地を200%稼働させることでおいしいお米を世に出し続けているんですね。

自然豊かな鹿本の地で、代々伝わる土地と水を大切に、自然の力を生かすこと、「庄の夢」のおいしさの理由はそこに尽きると芹川理事は言います。

「庄の夢」は山鹿市のふるさと納税の返礼品にも出品されています。
詳しくは、①楽天ふるさと納税(外部サイト②さとふる(外部サイト)をご覧ください。

農事組合法人 庄の夢
2013年に農事組合法人「庄の夢」を設立しました。きっかけは将来的な後継者不足と荒廃地の懸念からでした。法人代表の星子千幸さんをはじめ、庄の夢会員39名により、設立当時28haだった耕作面積は50haまで拡大しました。

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