「ふるさと納税」山鹿市のおすすめ返礼品紹介①〜職人の手業が生み出す灯り「丸山ステンレス工業」〜

伝統と自然豊かな山鹿市は、山鹿灯籠をはじめとする伝統文化、1300年の歴史を誇る湯量豊かな温泉郷、水のきれいな米どころとしても有名です。
近年、新しい和紙工芸やアウトドアブランドも人気を博し注目されています。
そんな山鹿市のふるさと納税の中でも、おすすめの返礼品をピックアップしてご紹介いたします。

ステンフレーム、第1弾焚き火台について

近年、メイドイン山鹿で全国的に人気を博しているアウトドアブランド「ステンフレーム」。

山鹿市の来民に本社と工場を構える「丸山ステンレス工業」を母体とし、そのアウトドア部門として2018年に産声を上げました。

その人気の秘密と、製品の生まれた背景を社長の丸山さんにお話しを伺いました。

丸山ステンレス工業は、精密板金と呼ばれるオーダーメイドでさまざまな機械の部品製作を得意とする企業で、注文を受けてからそのパーツを高い技術力で生産、提供しています。

年間の取引は数百社にも及ぶのですが、一般の人に分かりやすいものは「手すり」くらいとのこと。

そのため、「社名にあるステンレスの会社という以外は、社員の家族ですらどんな仕事をしているか分からないという、会社イメージの課題があったのがきっかけでした」と語る丸山社長。

スタッフの技術力も高く、さまざまなものづくりにトライできる土台はあったので、アウトドアブームの到来とともに新たな事業の可能性を見出し、チャレンジを始めます。

切断したり、抜いたりする加工技術を生かせるものとして、そして開発が始まった時期が熊本地震の2年後だったこともあり、防災グッズとしてのニーズも加味して「焚き火台」の生産が決定しました。

触ると分かるのですが、世の中に数ある金属製のアウトドア製品の中でも、丸山ステンレス工業の焚き火台は手触り、特にその表面の触り心地は素晴らしく、手にスッと馴染む感じに職人さん達の技術の高さがうかがえます。

表面のバリ取りも手作業と機械の2回行い、丁寧な手仕事でこの手触りを作り出すそうです。

「昨年、この焚き火台を作りたいと入社してくれた若いスタッフもいますが、開発当初は、レーザーも溶接もある程度の技術力があって、なんでも形は作れる、ですが、いざ焚き火台を作ってみるとそれが正解なのかどうか分からない。試行錯誤の連続でしたね。それこそ展示会に出してはお客さまの反応を見て、さらにここを修正しよう、というようなことの繰り返しでした」

「焚き火台の試作第1号を見てもらえば、どれだけ迷っていたかが分かりますよ」
そう言って奥から出して見せていただいたのは、なんとも重厚な焚き火台。
頑丈なものを作ろうと耐久性を求め過ぎて、ダッジオーブン並みの重さで、コストもかかりすぎていたといいます。

現行の形になるまで、何十個と試作を繰り返し、デザイン会社とともに熊本県ゆかりのりんどうの花の柄などを決めていきました。
そうしてわずか数年でユーザーを中心に口コミも広がり、全国的に知名度も上がってきました。

そしてファン獲得に大きな役割を果たしているのがステンフレームの自社SNS。
投稿にはスタッフが自社製品を使い倒している画像がずらり。

撮影のためにセットされたものではなく、焚き火台を駆使してあらゆる料理にチャレンジしている様子と、焚き火台を本当に楽しんでいる感、作り手の製品愛が詰まった投稿にアウトドア好きでなくとも心動かされます。

焚き火台の種類は全3種類。
熱効率を考えられた大型のタイプと、卓上タイプとソロ用に分かれ、アウトドアのシーンだけではなく、アロマキャンドル置きとしてなど、ライフスタイルに合わせた使い方が話題になっています。
使い込むとステンレス独特の深い色もついて、自分だけのエイジングが楽しめるのも魅力です。

コーヒードリッパースタンドについて

焚き火台が話題となり、丸山社長が東京での講演時に参加企業から商品アイデアを募集して、2021年の11月からドリッパースタンドのプロジェクトが始まりました。

軽井沢のコーヒーショップとコラボする形で、仕様が決まったのは2022年の春。

「愛用者の多いハリオ製の01、02のフィルターに合わせてお湯が溜まり過ぎないように、抜き柄の配置も工夫してあります」

下の穴が大きければいいわけではなく、お湯の落ちるスピードが早すぎても遅すぎてもいけないので、そのバランスを求めて、理想の形になるまでは何杯も何杯もコーヒーを飲んでは、専門のコーヒーショップと連携して研究したそうです。

テスト、試飲を繰り返して、ある程度製品が固まってから軽井沢のコーヒーショップにスタンドを送る。
コーヒーという香りと味に直結する金属加工は難しく、何回も何回もブラッシュアップを重ねて世に出てきました。

認知が増えたことで、焚き火台もコーヒースタンドもアウトドアショプからの問い合わせが増えてきました。

「山鹿の企業として知っていただくと、地元の方に身近に感じてもらえるようになる、それも大切ですよね。仕事も頼みやすくなるでしょうし、働きたくなる人も出てくる、会社としても仕事も人の面でもいいサイクルになってくると思います。今は地元の学生インターンの受け入れ時には自分で焚き火台を作ってもらうのですが、最後に自身の名前入りのものを記念製作してもらいますよ」

若い世代に引き継がれていく技術力、そのきっかけは地元の伝統を新たな切り口で捉え、新しいスタイルをゼロから生み出す職人さんたちの努力。

地元企業が果たす文化継承の役割としても学ぶことが多い、ものづくりの成功例としても注目されています。

紹介した商品は、山鹿市のふるさと納税の返礼品にも出品されています。
詳しくは、①ふるさとチョイス(外部サイト②楽天ふるさと納税(外部サイト)をご覧ください。

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