九州最大、江戸期の建築様式を色濃く残す大浴場

さくら湯

今から約380年前の細川藩主のお茶屋として記録が残る威風堂々の木造温泉「さくら湯」。明治初期の大改装以降、市民温泉として愛されてきた山鹿の元湯が、昔の面影そのままに、ここに再生されました。唐破風のある南北の玄関や十字にクロスした独特の屋根の形、貴賓客が使用した「龍の湯」など、江戸期の建築様式を可能な限り再現しています。他の温泉では味わえない圧倒的なスケールと趣を、ご堪能ください。

入浴案内

女湯

木造の梁や柱がむき出しになった、迫力のある吹き抜け空間が広がる大浴場。まろやかな肌ざわりで地元の方にも定評のあるお湯は、もちろん源泉かけ流し。浴槽の背もたれにもたれてお湯を楽しんでください。

男湯
飲浴室
  • 営業時間:6時〜24時
  • 休館日:毎月第3水曜日(祝日の場合は翌平日)
入場料
大人(中学生以上。以下同じ) 350円
子ども(3歳以上小学生以下。以下同じ) 150円
障害者(大人) 150円
障害者(子ども) 80円
大人の回数券(12枚つづり)(1枚あたり250円) 3,000円
大人の回数券(30枚つづり)(1枚あたり200円) 6,000円
子どもの回数券(12枚つづり)(1枚あたり125円) 1,500円
子どもの回数券(30枚つづり)(1枚あたり100円) 3,000円

龍の湯

貴賓客にふさわしいしつらえ。

  • 見学時間:9時〜17時
  • 休館日:毎月第3水曜日(祝日の場合は翌平日)

殿様のための御前湯として作られたという「龍の湯」は、市松模様が粋な大理石の床と龍の天井画が特徴。展示用の部屋ですが、凝ったしつらいは一見の価値があります。

研修室

豊前街道に面した和室タイプの研修室

  • 利用時間:9時〜17時
  • 休館日:毎月第3水曜日(祝日の場合は翌平日) 年末年始(12月29日〜1月3日)

約20畳の和室となっており、会議や研修会などに利用できます。

研修室のご利用については下記にご連絡ください

山鹿市地域振興公社:0968-43-0111

レンタルスペース

山鹿の中心 豊前街道沿いで気軽に出店してみませんか?

  • 利用時間:9時〜17時
  • 休館日:毎月第3水曜日(祝日の場合は翌平日) 年末年始(12月29日〜1月3日)

研修室の軒先を物販ができる貸店舗(区画)としてレンタルできます。

レンタルスペースのご利用については下記にご連絡ください

山鹿市地域振興公社:0968-43-0111

温泉資料室

タイムスリップする準備はできた?

  • 見学時間:9時〜17時
  • 休館日:毎月第3水曜日(祝日の場合は翌平日)

昭和の雰囲気が漂うバンダイや洗い場のイメージを再現。江戸時代初期の「御茶屋」をルーツとした、さくら湯の歴史を学べる資料も充実しています。

温泉資料室については下記にご連絡ください

山鹿市地域振興公社:0968-43-0111

観光案内所

山鹿をもっと楽しんでいただけるおもてなしを

  • 利用時間:9時〜17時
  • 休館日:毎月第3水曜日(祝日の場合は翌平日)

さくら湯内に、山鹿の観光情報をぎゅっと集めた観光案内所があります。パンフレットや情報誌の他に、レンタサイクル等も行っております。観光前にお気軽にお立ち寄りください。

観光レンタサイクル

  • レンタル時間:9時〜17時
  • レンタル料金(4時間まで):電動自転車550円、普通自転車 330円

山鹿市内の観光には、レンタサイクルがおすすめです!サイクリングしながら山鹿の自然や歴史、文化を肌で感じてみませんか?

車イスレンタル

  • レンタル時間:9時〜17時
  • レンタル料金:無料
  • レンタル台数:1台

高齢者や足が不自由な方など、どなたでも安心して山鹿観光をお楽しみいただけるように、無料で車いすレンタルを行っております。ご希望の方は案内所スタッフにお申し付けください。

※台数に限りがありますので、ご希望に添えない場合があります。

さくら湯の歴史

380年の歴史を感じる美人の湯処の復活物語

江戸期

熊本城主の肥後細川藩初代藩主、細川忠利公が山鹿の温泉をたいへん気に入り、寛永17年(1640年)にさくら湯の起源となる御茶屋を新築しました。完成の際には、剣豪宮本武蔵を招待したことが、細川藩奉書に記録されています。また、宝暦13年(1763年)に描かれた山鹿町絵図では、その頃の様子がうかがえます。

外湯(庶民用の温泉)が狭く老朽化していることに心を痛めた「江上津直」「井上甚十郎」両氏が一千貫(今の2億円相当)を拠出し、約2年間にわたる大改修が行われました。当時の藩知事・細川護久公の支援や、市民の協力を受け、明治5年に竣工。さくら湯は市民温泉として生まれ変わりました。

道後温泉の棟梁・坂本又八郎氏を招いて行った明治31年の大改修では、2階建ての休憩施設・松風館を新築しました。龍の湯・御次の湯の棟はそのままに「松の湯」を作り、龍の湯(来賓湯)、松の湯(一等)、紅葉湯(二等)、さくら湯(三等)とされました。浴室も北側に拡張され、この際に、どっしりとした「唐破風玄関」が造られました。

さくら湯浴室を南側にも拡張し、唐破風の玄関と更衣室を増築しました。この改修により、南北に唐破風玄関を備え「十字クロス構造」という、さくら湯最大の特徴的構造が完成しました。

さくら湯の浴槽と洗い場の床面が上げられ、浴室と更衣室の間にガラス窓とガラス引き戸がつき、浴槽の形の変更と浴槽内の柱が撤去されました。松の湯と紅葉湯も改造され、松の湯が男湯、紅葉湯が女湯とされ、明治以来の雰囲気が一変しました。

昭和46年8月に起きた市内中心部の大火により再開発議論が活発化しました。昭和48年、大規模再開発事業によりさくら湯の解体が始まりました。昭和50年に再開発ビル(温泉プラザ山鹿)が完成し、さくら湯はビル内に造られ、平成21年11月まで営業を続けました。

3年の時を経て、さくら湯が再び11月23日に開湯しました。この日を心待ちにしていた市民が集まり、万歳で開湯を祝いました。九州最大、江戸期の建築様式を色濃く残す大浴場として、昔の趣をそのままに再現されたさくら湯。山鹿温泉の元湯として、再び新たな歴史の幕を開けました。