夜に行われる「山鹿灯籠まつり」が化粧をした山鹿なら、昼の山鹿には『素顔』がのぞく。
「こんにちは」の挨拶が飛び交う何気ない情景の中にこそ、思わず心惹かれる場面があるもの。
江戸時代から山鹿のメインストリートとして栄えてきた豊前街道には、現在も昔と変わらぬ佇まいのお店や、歴史ある建造物が多く残ります。
そんな懐かしくホッとする、人情が残る通りをぜひ訪ねてみて♪
まつりの見どころ
揺らめく灯りに酔いしれる幻想の世界へ
毎年8月15日、16日に開催される山鹿の町全体を幻想的な灯りで彩る「山鹿灯籠まつり」。
江戸〜昭和初期の風情を色濃く残すレトロな街並みを背景に、頭に金灯籠を掲げた浴衣姿の女性たちが、ゆったりとした情緒漂う「よへほ節」の調べにのせて、優雅に舞い踊る夏の風物詩です。
町のいたるところが祭りの舞台になる山鹿灯籠まつり。その中でも、とっておきの過ごし方をピックアップしてご紹介します。
伝統と想いを継承「灯籠踊り」
- 時間
- 8月15日 18:20~22:30 8月16日 18:20~22:30
- 場所
- おまつり広場(国道325号)
美しい夕焼けに覆われていた西の空が、ようやく薄っすらと闇に包まれはじめた頃、「おまつり広場」にて灯籠踊りが披露されます。
小学生による子ども灯籠踊り、鹿本農高郷土芸能伝承部、文化協会、灯籠踊り保存会など、団体ごとに艶やかな浴衣で揃えられており、その美しい踊り手の姿に目を奪われます。
沿道には山鹿温泉の元湯であり町のシンボルでもある「さくら湯」があり、重厚感溢れるその建物と灯籠踊りのコラボレーションは、何とも言えない風情を醸し出しています。
また、踊り手を間近で見て写真が撮れるのも、ここの隠れた見どころの一つとなっています。
優雅で幾重にも重なる灯の輪「千人灯籠踊り」
- 時間
- 序章 19:00〜20:00、千人灯籠踊り 20:00〜21:00
- 場所
- 千人灯籠踊り会場(山鹿小グラウンド)
山鹿灯籠まつりの中で、もっとも盛り上がりを見せ最大のクライマックスとなるのが、16日に山鹿小学校グラウンドで行われる「千人灯籠踊り」。
民謡よへほ節に合わせ、頭に金灯籠を掲げた浴衣姿の女性千人が、古代の灯の記憶を辿るように美しい踊りを繰りひろげる様は圧巻のひとこと。
千の灯が暗闇に広がり、櫓を中心に渦のように流れ、幽玄の時が過ぎていきます。
山鹿灯籠まつりの根幹「上がり燈籠」
- 時間
- 22:00〜24:00
- 場所
- 大宮神社
「山鹿灯籠まつり」のフィナーレであり、これを見ないと祭りは終わらないと言われる「上がり燈籠」。町衆たちが奉納燈籠を担ぎ、町中に「ハーイとうろう」の勇ましい掛け声が響き渡ります。奉納燈籠は大宮神社の境内へと運ばれ、お祓いを受けます。この神聖な儀式をもって「山鹿灯籠まつり」が幕を閉じます。